警備保障と自主警備  どちらがお得?

2006.Aug.18.UpDATE

 防犯対策市場でもっとも宣伝量が多く、最強の対策とも思われがちな「個別契約による警備保障」。そして、それにもっとも近くいとされる「自主機械警備」。この2つは、どちらが本当にお得で安心なのでしょうか。




■ 警備保障と自主警備の違い ■
 ここで言う「個別契約警備」とは、SECOMやALSOKといった、あらかじめ設置した各種センサーが異常感知した場合に警備員が駆けつけてくれるサービスのことで、「自主機械警備」とは、センサーで感知はするが、その案内は設置者個人にしか通知できないというシステムです。これらはどのような違いがあるのでしょうか。

※センサー関連重要用語  発報:異常感知による指令の発信、真報:間違いでない発報、誤報:センサーのエラーや取り扱い不備による間違った発
警備保障と自主警備の代表的なながれ
 

警備保障
自主警備
1
異常感知!
2
警備会社に発信
登録先に自動発信

3
真報かどうかの電話確認

4
警備員への急行指令

5
現地確認現地確認

6
異常があれば警察等に通知

 2つの警備の違い
 警備保障と自主警備のもっとも大きな違いは、(2)の異報が誰に通知されるかということです。警備会社の場合は(6)までのすべてのながれを加入者に代わって代行してくれますが、自主警備はあくまで契約者個人かその家族、親戚、知り合いなどが現地確認、警察への通報を行う必要があります。(3)(4)がないためにタイムロスが少ないという意見もありますが、逆に言うと、確認者が遠隔地にいた場合にはまったく機能しなくなる可能性もあるわけで、そこを一定のサービスとして他人に任せるかどうかという違いが大きいと考えられます。

 一方、それぞれで設置されるセンサーなどの機器は、どちらもほぼ同様の精度のものになり、大きな差はありません。ただし、カメラの併用、シャッターなどの特殊センサーについては、会社やシステムごとに設置の可否などの特色が出ることがあります。
コストの違い
 ユーザーがいちばん気になるのはコスト面でしょう。
 よく「月いくら」という表現がありますが、これ以外に初期費用がかかります。これは機器の設置代金と契約金で、価格は物件の規模やセンサーの数によって大きく変動します。

 低額を謳った商品は、センサーの数が少ないと考えてよいでしょう。たとえば、すべての開口部(窓、ドア)に、開けられたら感知するセンサーを設置するより、室内に1箇所だけ赤外線センサーを設置するほうが、初期費用も工事費も安価ですみますが、ワンルームなどの狭い部屋であれば、それでも十分に効果があることがあります。

 また、自主警備であればランニングコストはほぼ電気代のみしかかりませんし、簡易なものであれば設置もDIYで可能です。



■ カメラ設置効果が高い物件 ■

■ 不特定多数の人が出入りする場所
何かしらの事件、事故、騒動などが起きた場合に、係りや警備員が早急に駆けつける必要がある場合。特に事故などは、その発生原因を特定するためにも有用です。

■ 半公共スペース
マンションなど、住人以外の人の通行がほとんどない場所でありながら、それ以外の人物の通行、侵入が容易である場合、不審者の有無などを確認できます。先般の高層マンションからの住人投げ落とし事件などでも、その効果を発揮し、事件の早期解決に役立ちました。

■ 死角が多い場所
店舗の万引き防止など、死角が多く、監視者(従業員)が十分に監視できない場合の手助けになります。

必須条件としては、基本的には証拠を残すことが重要なわけですから、録画を行っていなければ、効果が半減以下になるということです。
カメラ設置の留意点
 せっかくのカメラも、基本を逸脱した設置法では、役に立たないことがあります。

■死角を作らない
■撮りたいものがはっきり映るようにする(画角、照度など)
■録画されたものの保存期間を確認する(ハードディスクなどの上書きできるもの、テープを入れ替える必要があるものなどは特に)
■画質が十分かどうか(特に、暗がりや夜間、逆光など)
録画機器について
 以前の録画機といえばビデオテープレコーダーでしたが、これはテープの入れ替えが必要、確認時の頭出しがたいへん、画質が悪いなど、使い勝手がいいものではありませんでした。特に、テープ消費量をうかすため、動画でなく間欠静止画(タイムラプス)によるパラパラ漫画のように記録することがほとんどでした。
 現在ではハードディスクやメモリーなどによる録画が主流になってきています。これらは、(容量やレートにもよりますが)VTRの弱点をすべて克服したものですが、価格はVTRの3倍以上と高価です。




■ 一般住宅でのカメラ  ■
 逆に、一般住宅にカメラが設置されていても、十分な効果が発揮できない場合があります。
    【理由】
  • 監視されていても、犯行(ピッキングなどの侵入行動)自体は制限されない。留守であれば、たとえ映されていたにしろ、犯行時間は稼げます。
  • 顔を隠すなど、犯人特定を回避する方法がとれる。公共スペースで覆面をかぶっていれば目立ってしまうが、空き巣は単独行動なので。エレベーター内にカメラを設置したが、犯人がすべて後ろ向きにしか映っておらず、確認ができなかった事例もあります。
  • たとえ犯人が確認できたとしても、現代の検挙率の問題から、必ず逮捕、被害の回復ができるとは限らない。
 つまり、最大の効果である犯人確認が回避できる可能性があり、それ自体に物理的抑止効果がないことが、一般家庭の空き巣対策としては無力である可能性が高いということです。
     
一般家庭でカメラが活躍する場面
 空き巣対策には効果が低いと思われるカメラですが、一方、カメラの効果が発揮できる犯罪もあります。
  • のぞき・盗撮
    浴室の窓など、特定の部位だけを監視するのには効果があります。これは、そこに立ち入ること自体を制限できればいいことと、犯人自体が出来心など重大な決意を持っていないために、抑制心さえ喚起できれば効果が見込めるからです。
  • 屋外の盗難
    草花や屋外の設置物、洗濯物などの盗難は、近隣住人の仕業も多く、画像が残ることで犯人確保ができる可能性が高まります。
  • ガレージでの車上荒らし
    若者の思いつきの犯行の場合も多く、そのような犯人には威嚇効果であっても効果があることがある。
侵入対策向けのカメラ
 一般の住宅で使い勝手がいいカメラとして、外出先でリアルタイムで監視が出来るものがあります。今何が起きているかが目視確認できることで、安心感が生まれます。たとえ何かおきているにしろ、まったく何がおきているかわからない不安よりは数倍ましですし、落ち着いて対処ができるというものです。
 パナソニックのネットワークカメラ、その兄弟機種であるNTTドコモのネビカは、インターネット回線を利用した遠隔監視システム用のカメラです。世界中、どこからでもインターネットを介して監視することが出来ますし、その画像を携帯電話の画面でも見ることが出来る優れたものです。(ネットワークカメラは全メーカー対応の静止画、ネビカはFOMAのみ対応の動画)また、PC上では録画もできます。
 これらは、実際の状況を任意で見れるばかりか、別途センサーと組み合わせれば、異常感知時に自動的に知らせてもこれます。警備会社に任せずに自分で守るということであれば、外出先どこでも目視で確認できるこういったカメラは、まさに最上級のものといえます。


ネットワークカメラ、ネビカの販売、施工、システム構築のご相談承ります。詳しくは当社まで。




■ ダミーカメラ  ■
 安価な方法として「ダミーカメラ」を設置する場合があります。ただ、多くの方が「防犯カメラは最高の防犯対策だから、ダミーでも威嚇効果が高いに違いない。」と勘違いしているふしがあります。
本来のダミーカメラ
 本来、ダミーカメラは、本物のカメラを設置したスペースに混在させ設置するものです。本物をある程度配置したのち、重要でないが死角である部位に設置し、十分なカバーがされたように錯覚させるもので、おおむねコスト面の配慮から設置されます。その場合、本物のカメラと全く同じ外観のものを設置します。
ダミーカメラ活用の重要事項
 一方、ホームセンターなどで安価に売られているものは、プロの泥棒から見れば、一目で偽物と見破られる程度のものが多く存在しています。リアリティを出すため、電池でLEDが点滅するようになったものもありますが、それ以前にカメラのメーカー名や、外観の材質などで、わかってるものが見ればすぐに見破れるものもありますので、あまりお勧めはしません。もし、どうしても設置するのであれば、LEDの有無などより、本物のカメラの内蔵を取り去ったもので、なるべく有名メーカーのものにすることが肝心です。また、屋外用でないものを屋外に設置することも見破られる原因になりますので、その場合は屋外用のハウジングカバーもいっしょに設置しましょう。
 あくまで、撮られている、記録されていると、犯人に思わせることが重要なのです。




■ 各種防犯カメラ設置承ります  ■
 当社では、一般家庭用、マンション用、企業事務所用等の各種防犯カメラを販売、施工させていただいております。
  • 場面やご要望に合わせて、もっとも使い勝手がよいシステムを提案させていただきます。
  • 場合に応じてカメラ以外の防犯機器もご提案できるので、最も安心で確実、かつリーズナブルなシステムが構築できます。

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