2006.Mar.04.UpDATE




セキュリティ
● トピックス
 防犯の法令・取組み
● 玄関・勝手口の防犯
 ドアを狙う手口
│ ├ ピッキング
│ ├ カム送り
│ ├ サムターン回し
│ └ その他の手口
├ ドア種別対策
│ ├ マンション
│ ├ 戸建開き戸
│ ├ 勝手口
│ └ 引き戸
 防犯シリンダー
│ └ 型式確認
 キーレス錠
 補助錠
 電気錠
│ └ マグナロック
 ドアの防犯グッズ
● 窓の防犯対策
 窓を狙う手口
 防犯ガラス
 防犯フイルム
 ガラスvsフイルム
 窓の補助錠
 面格子
 雨戸・シャッター
 簡易アラーム
● 建物外構の防犯
 インターフォン
 監視カメラ
 砂利
 門扉
 フェンス
 忍び返し
 センサーライト
 防犯灯
 警報装置
● 警備装置
 セキュリティサービス
 自主機械警備
 WEBカメラ
 在宅偽装機器
● 護身機器
 携帯ブザー
 催涙スプレー
 さすまた
 スタンガン
 位置確認システム
● 賃貸住宅の対策
● 教育施設の防犯
● 通学路の安全
● 事務所の防犯
● 店舗の防犯
● 自動車を守る
● コピーキーの見分法
● 被害の回復



コミュニケーション
● 悪徳業者に気をつけろ
● よくある質問集
● 通信販売
● 防犯相談掲示板
● お問い合わせ



マツケン・サイト
● TOP
● 会社概要
● 金属工事
● 外構工事
● メンテナンス工事
● リフォーム工事
● バリアフリー工事
● 家具用金物
● 建具金物
● SWEDOOR
● 内装ドア金物
● 内装装飾金物
● ピクチャーレール
● ロートアイアン
● 花粉防止網戸
● 地震対策金物
● 落書き・張り紙防止




 
 

 
 平成14年9月、新聞、TVなどのメディアで「カム送り開錠」という見出しがおどりました。同日、警察庁から公式に発表になった同手口は、全国でトータル9000万台出回っているという4メーカー15機種の錠前について、実名を公表し、ユーザーに注意喚起を呼びかけるものとなっています。この発表が異例だったのは、実際には同手口による被害実例はほとんど報告されていない段階での周知通達という手法が取られたことがあげられます。これをうけた一斉報道が功を奏したのか、一般にも広く浸透し、当社にも一時お問い合わせが殺到しました。

 なお、公表以前のメディアでは一部同手口を「バイパス開錠」と呼称していましたが、警察発表にならって今後は「カム送り」に表記を統一させていただきます。




 
「カム送り(バイパス)開錠」 とは ?
  「カム送り解錠」とは、錠の本体(ケース)を特殊な針金で直接攻撃し、開錠する方法論です。
シリンダーのリングを浮かし、そこに発生した隙間から針金状の工具を挿入し、直接錠の本体(ケース)の危険部位を攻撃することで、ほぼ無傷でロックを開錠できます。自動車のドアロックをガラスの隙間から板棒状のものを差し込んで開けるのを見られた方は多いと思います。今回の手口は、それの延長だと考えていただければ、わかりやすいと思います。この手口が怖いのは、今までピッキング対策ということで販売されていたいかなるシリンダーを装着していても、関係なく実行できる(*1)という部分です。

*1)カム送り対策がされた、もしくはそのように謳った交換用シリンダーというのも存在します。(下記参照)  前者は危険部位を完全に暗渠してしまう構造になったもの、後者は単純にリングの動き幅が少ないことをもって「対策品」と称しているものを指します。
リングが動くと危険?
イメージ写真
 警察発表当時の報道では「リングカラーが動いて、隙間が出来ると危険(左図のような状態)」という表現が多く見られました。商品によって動き幅は異なりますが、かなり多く動く(10mm前後)ものもあります。しかし、実際はこの奥にあるケース(錠前の本体)に問題があるわけで、これが動くかどうかというのは2次的な問題なのです。
 このリングカラーは、戸の厚みによってシリンダーに汎用性が出るようになったもので、ここが動かない商品のほうが少ないのです。ここが動いても100%開錠が不可能な錠は多いですし、この動きがあったとしても大丈夫な対策を施すことが可能です。逆に言うと、ここを動かないようにすることは、根本的な対策ではありません。






カム送り開錠が可能な機種は?
 この方法で開錠可能な商品というのは、ほぼ確認されており、警察庁より「該当危険機種」として公表されています。しかも、それらはすでに廃番になっている旧製品か、現行商品でもマイナーチェンジされていますので、今現在入手できるものはたとえ同名同型機種であってもカム送り開錠される危険視はありません。(ただし、販売店の旧在庫の場合もありますので、その点お気をつけください。)また、該当以外の機種においては、基本的にはいっさいおこりえない手口です。対応リストをご確認いただき、冷静な判断をしましょう。

「カム送り」要対策、該当危険機種ロックセット一覧表
メーカー
フロント表記
(フロント刻印)
錠の外観形状
対策法
MIWA
(美和ロック)
LAMA
LASP
レバーハンドルもしくはノブ付き錠
  • ケースを対策済みのものに交換する(純正、他社製品)
  • ケースに防止金具を装着する(純正、他社製品)
  • リングカラーに防止リングを装着する(他社製品)
    ※現行品は「MIWA 13LA」に表記変更
LD
LDSP

BH
BHSP
LDはレバーハンドル、BHは本締り錠
  • ケースを対策済みのものに交換する(純正)
  • ケースに防止金具を装着する(純正)
  • リングカラーに防止リングを装着する(他社製品)
    ※これらの商品はすべて廃番です
美和ロック社製品の対策済みケースは、フロントの刻印の下に「_(アンダーバー)」があります。この場合は、対策は不要です。
例) MIWA LA・MA

長座プレート 図のような「長座プレート」がついている場合は、カム送り開錠が不可能な場合があります。
GOAL
(ゴール)
ASLX
HD
レバーハンドル錠、本締り錠
  • ケースに防止金具を装着する(純正)
  • リングカラーに防止リングを装着する(他社製品)
    ※ASLXにはノブ式もありますが、これは対象外
    ※現行ケースは、純正対策部品を装着したもの
SHOWA
(昭和ロック)
535(535D)
397
CL-30(‐50)
本締り錠、レバーハンドル錠、ノブ錠
  • ケースに防止金具を装着する(純正)
  • リングカラーに防止リングを装着する(他社製品)
    ※現行ケースは、純正対策部品を装着したもの
HORI
(堀商店)
1210
1310
1110
1171
1311-64
1311-51
1311-38
本締り錠、レバーハンドル錠、ノブ錠
  • リングの可動をなくすワッシャーを装着する(純正)
    ※「HORI」の型式番号はフロントではなく、ケース側面のシールで確認します ドアからはずさなければ確認できません
    ※1311はバックセット寸法が64、51、38以外のものはカム送り不可能です。
    ※現行ケースは、シールで穴を隠避したもの
以上、4メーカー15機種、重複型番含む   
(2002.9.12 警察庁発表)

MIWA商品の対策済みケース  フロント刻印とは、ドアを開けたときに見えるアーマープレート(別名:フロント)にうたれた刻印のことです。ここにある記号で、錠の型式の特定ができます。これが上の表と合致しない場合は、対策の必要がない商品である可能性が高いでしょう。





カム送りで狙われる部位
 この手口はシリンダーの問題ではなく、錠前本体(ケース)の問題です。ケースの「ある位置」に開いている穴から、針金状の工具を挿入するものです。ですから、根本的な対策としては、ケースのその部位を「対策パーツ」で塞いでやることが必要です。もしくは、現行の対策済みケースに交換してやることでもベストです。
MIWA LA・MA の場合
LA・MAケースの画像
LA・MAケースの画像

 MIWA LAMAのケースは、シリンダー装着部の上部に穴が開いています。ここがLAMAタイプの「危険部位」です。このタイプは、他の機種に比べ、特に犯行が簡易とされ、早急な対策が望まれます

 対策は難しいものではありません。この危険部位を金属製の防止カバーで塞いでやることで、完全に防御できます。
また、錠ケースを対策済みのものと交換することでも、同様です。

 この穴、というか窪みは、長座を設置する場合の足のガイドとするためです。長座付きとなしで共用するために付帯していたのですが、現行は座なし専用ケースとなっており、この穴は設けられていません。
狙われやすいケースの危険部位
MIWA LD、BH、GOAL、SHOWA、HORIの場合
GOAL AS・LXケースの画像(B種)
GOAL AS・LXケースの画像
その他の商品は、ケースの上部や側面がそっくり開いているタイプになります。比較的攻撃が難しいので、リングを動かなくする程度でもそれなりの耐久力があります。
青丸はシリンダーの装着部

扉種類による攻撃難易度
この手口は、内部が空洞のドアでは行い易いのですが、高級木製ドアのような、内部が詰まったものは、工具挿入が難しいようです。また、アルミなどの中空材であっても、框が細い場合は、やはり工具の挿入が難易です。

>>カム送り対策パーツのお買い求めは楽天市場まで




その他の対策
上記表にある以外の対策です。
対策済みシリンダー
カム送り対策が取られたシリンダーというものも、存在します。
  • GOAL V-18/LA用
    ゴール社が美和ロックLA交換用として発売しているシリンダーは、「危険部位」を塞ぐ「爪」が付いているため、完全な対策が可能です。ただし、構造上装着できない場合があります。また、他のケース形式では、対策は出来ていません。
  • シブタニ・クラビスカバスターシリーズHORI・バイサス20S
    これらは、リングカラーを動かなくするための調整金具が付属しています。それを装着することで、ほぼリングの動きをなくすことが出来ます。汎用の部品と異なり、外観的に露出せず、すっきりとした仕上がりになります。
  • マルティロック
    本来リングの動きが少ないこの商品は、カム送りが騒がれる以前から、汎用リングと同じ形状のものを挟んで戸厚の調整をするようになっています。
  • ロイヤルガーディアン
    リングカラーが勘合式で、本来動かない構造になっています。
リングを動かなくする、という方法について
 一部にはリングカラーが動かなくすることが肝要だというような理解をされている方もいらっしゃいます。これは、当初のほとんどの報道で「スペーサー」をシリンダーカラーの下に装着する方法が紹介されたからですが、この方法はあまりお勧めしていません。
  • 市販の汎用リングは厚みが限定的で、それを付けても必ずしも隙間がなくならないため。
  • 従来より外観が目立って変更されてしまい、きれいに仕上がるとは言いがたい。
  • 横から差し込むだけの汎用リングは、不正な撤去が簡易なため。
  • リングよりもメーカー純正のケース装着パーツのほうが強度も信頼度もあり、なおかつ安価であるため。
  • 汎用リングでは装着できないシリンダー(アルファーFB、GOALV-18美和ロック用、MIWA EC、PXなど)も多数存在するため
  • サムターン回し手口と同様に、ドアに穴を開けて工具を挿入される危険性が残るため。
  • シリンダーに針金を巻きつける方法を紹介したメディアがありましたが、外観的に不細工ですし、また、簡単にはずされる危険性もありますので、まったく推奨しません。
 これら観点から、リングの設置はあまり意味がなく、根本的な対策にはならないわけです。本来から行いにくい機種であればいいのですが、特に危険なLAタイプについては、こういった小手先の対策ではなく、根本的な対策を行うことをお勧めします。
 
根本対策 「補助錠の設置」
 泥棒もおまんまの食い上げになりますから、常にいろいろな方法を模索しています。
現行手口に対応するだけの付け焼刃的な対策であれば、近々に突破される危険性がぬぐえません。そのような状況においても、2手も3手も先の対策というのが、我々が推奨する「補助錠の設置による複数施錠」なのです。この際、そちらの対策を検討されてみてはいかがでしょうか。

 


カム送り開錠 よくある質問
ピッキング対策シリンダーに交換しているのですが、それだけでは不十分ですか?

 ピッキングとカム送りは、まったく違う方法です。
特定機種以外の大多数のシリンダーは、カム送りの対策は施されていませんので、すでに交換されていても、更なる対策が必要になります。
これは欠陥品ではないのですか

 記者発表を受けた某全国紙Y新聞が「9000万台の錠で欠陥が明らかになった」と報じたことから、このような認識をもたれている方が多いようですが、これは記者の思い込みであって、事実と異なります。それ以外のメディアで、「欠陥」「リコール」などと報じたところはございませんし、記者発表の席でもそのような話題は出ていません。
うちの錠はリングが動くので不安なのです

 警察発表のリストをご覧ください。それに該当しなければ、たとえ動いても攻撃のしようがありませんので、この手口については不安に思われる必要はありません。
うちは2ロックになっているのですが対策は必要でしょうか

 その2つの錠がどちらも対策が必要な商品の場合は、対策されるに越したことはありません。ただ、犯罪心理的にはたいへん面倒なので、至急対策を取りなさいとまではいかないと思います。
なお、面付け補助錠であれば、この手口の危険がある商品は存在しませんので、安心ください。
対策自体に消極的な発言がもされているようですが・・・

 検証しましたが、今回対策が必要だとされているLA以外の機種については、扉に装着された状態ではたいへん開錠が難易であったため、それらについては「緊急性は薄い可能性がある」と考えました。
 また、早めの広報も功を奏したのか、今回の手口はピッキングやサムターン回しほど爆発的な数の事例の発生には至っていません。
 もっとも、絶対に不可能ではないため、念のためにも対策されたいということであれば、特に拒絶するものではありません。















訪問販売法に基く表記
このサイトに掲載されている記事,写真,図表などの無断転載を禁じます。